前回の可愛いマフラー製作から打って変わってになりますが、
薬師寺東京別院に写経に行ってきました。
宗教的な意味合いはなく、「写経をしてみたいな」という気持ちだけです。
昨年6月にNHKの「ドキュメント72時間」を主人と見て、行ってみたいね、と話していたんです。
東京別院は五反田の駅から遠くはないのですが、ちょっと急な坂があります。
「苦行ですかぁ~」と言いながら上がりました。
受付を済ませると、初めての人にはわかりやすい、丁寧な説明があります。
3種類のお経から選ぶのですが、字数が一番少ない(270文字)般若心経を。
目安として1時間から1時間半かかるとなっていますが、途中で休憩しながらでも自分のペースで良いそうです。
写経をする道場に入ると、置いてある香象(象の形をした香炉)をまたぎ、身体を清めて、空いている好きな席に着き、説明時にお借りした輪袈裟をかけます。
※本来は丁子を口に含んで体内を清める事もしているそうですが、コロナ対策で現在中止しています。
机に必要なお道具は全部揃っています。
墨は墨汁ではなく、硯で墨をするんですよ。
私は最初、水差しでたくさん水を入れてしまって、長い時間することになってしまいましたが、室内が暖房で乾燥していて、書いているうちに蒸発してしまったので、結果、丁度良い量だったようです。
お手本に和紙を重ねて上からなぞるので、誰でもきれいな字で書けます。
終わったら、正面の仏様の前に納めて道場を退出。
写経は薬師如来様の前に祀られ、勤行で願い事が取り次がれた後(写経の最後にお願い事と住所、氏名を書きます)奈良の薬師寺に納められるそうです。
私は、途中で席を立つのが嫌だったので先にお手洗いをすませ、お経を読み、訳を読んでから、墨をすり始めました。
そして、私は書道を習っていましたが、主人は習っていません。経験者は「とめ、はね、はらい」で少し筆が止まります。
もちろん、個人差もあるでしょうが、主人より進みが遅く、15分以上書き上げるのが遅くなったと思います。
主人はお経を読みながら待ってくれ、何ともないよと言ってくれましたが、申し訳なくて…。
次来る機会があれば、一人の方が良いなと思いました。
そういう訳で、終盤は待たせるわ、墨は蒸発して少なくなってくるわで焦りましたが、
書いているうちに字を書くことに没頭していたり、短いですが、所々でぽっかり何も考えていないような時間ができます。
そういう時間が大事なのでしょう。
以前住んでいたところの市民体育館のヨガ教室で、先生が「リラックスして身体を動かすことに集中したり、イメージを思い浮かべることで、日常の嫌な事、辛い事から離れましょう」と、よく仰っていましたが、写経も、道場に入った時から日常から離れる、ストレスから解放されるという点は同じだと思いました。
そう、没頭と言えば、今年の目標の1つ、ビーズ刺繍。
あれこれ考えて、アイディアがまとまってきたので、作り始めました。
これもね、精神修行みたいなところはありますね。
ひたすらチクチク、チクチク…。
ちゃんと完成したら披露したいと思います。
上手くいっても、いかなくても、集中することに意味がある。
そういう心持ちで進めます(笑)